2014年8月11日月曜日

オープンな場には、知と人が集まる

旧長野県知事の田中康夫氏は、知事室を1階に設置し、かつガラス張りに
しました。
透明性を確保する為であったとされております。
まぁ、当時の庁舎内は、相当に透明でなかったのでしょう...

さて、本題に移ります。
飲食店や製造業において、「企業秘密」なる言葉を良く耳にします。
しかし、一方で技術をどんどんオープンに公開していく方々も存在します。
生き残る技術としての「秘密」と、生き残る技術としての「オープン」、非常に
興味深い事例です。

私は「オープン」派を支持します。というか、私自身がオープンなのかと思います
が...

日本の得意芸の製造業や、繊細な味付け、おもてなしを実践する飲食業、その本質
は決して一朝一夕でまね出来るものではありません。

「企業秘密」と称するものは、意外に秘密でもなんでも無いかもしれません。
その秘密を公開することで、利益が脅かされるとか、企業活動に支障を来すのなら
ば、ビジネスモデル事体が脆弱であり、別に考える部分が大いにあります。

莫大な研究開発費を投じて、市場に先んじて技術や製品を投入するビジネスモデル
の場合は、秘密の管理はとても重要で、上記の記述には適合しないわけですが、
最近では故意的なリークを用いて、市場操作を行なうこともチラホラ....

まとめると、職人によるものつくりやサービスにおいては、秘密として非公開に
するよりも、公開した方が何かとメリットがあるように感じます。

議論における「知の刺激」のように、誰かのアイデアに触発されて、更に良いアイ
デアが生まれて行く連鎖のように、オープンな場には、更に成長すべき情報やアイ
デアが集まってくるようです。

例えば、星のリゾートの社員教育に関する書籍「星野リゾートの教科書」は、おし
げも無く、従業員が従うべき考え方を公開しているし、カスタムナイフ
suzuki knife works」では、カスタムナイフの制作過程や技術をブログでどんどん
公開しています。

両者の共通点は、コモディティ化を脱して、強い経営体質を作り上げている点でしょう。

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